昨今、ゼロカロリーや低カロリーの食品やドリンクが普及しております。
そういった商品には必ずと言っていいほど、人工甘味料が含まれております。
本来、甘いものを食べると血糖値が上がり、糖尿病のリスクに繋がります。
では人工甘味料は糖尿病のリスクに繋がるのでしょうか。
この記事では、管理栄養士の私が人工甘味料について解説したいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
人工甘味料とは?
そもそも人工甘味料とは何なのかを説明致します。
人工甘味料とは「天然に存在しない甘味料」のことです。
人工的に合成して作り上げています。
人工甘味料の特徴は、身体で吸収・消化出来ず、蓄積することなく体外へ排出されるということです。
これだけだと非常に身体に害のある物質のように思えますね。
実際、過去には人工甘味料が健康被害を及ぼすとして発売禁止とされた商品もあります。
しかし、現在国内で認可されている人工甘味料は、健康被害に影響が無いと認定されています。
人工甘味料の種類と使用例
現在、日本で使用が認められている人工甘味料は7種類です。
アセスルファムカリウム | ・お菓子 ・チューイングガム |
アスパルテーム | ・カロリーゼロ、糖質オフの商品 |
キシリトール | ・ガム |
グリチルリチン酸二ナトリウム | ・醤油 ・みそ |
サッカリン | ・アイス ・お菓子 |
サッカリンナトリウム | ・歯磨き粉 |
スクラロース | ・カロリーゼロ、糖質オフの商品 |
どの人工甘味料も、砂糖の数百倍の甘さがあり、コスト削減の目的として使用されます。
人工甘味料は血糖値を上昇させない!
血糖とは、身体に吸収されたブドウ糖が血液中に入った状態です。
先ほど説明したように、人工甘味料は身体に吸収、消化されることがありません。
その為、人工甘味料によって血糖値が上がるということもありません。
人工甘味料が大量に使われるゼロカロリー商品と血糖値について
昨今、人気の高まっているゼロカロリー商品。
「甘いけどゼロカロリーだから太らない。」
ということで大量に摂取している方も多いのではないでしょうか。
しかし、
「ゼロカロリーって人工甘味料が大量に入っていて身体に悪いんじゃない?」
というイメージを持っている方も多いと思います。
ここからは人工甘味料を使った商品について解説していきます。
人工甘味料でカロリー・糖質は減少する
野菜ジュースや果物系ジュースなどに使用されている甘味糖類は、身体に吸収されるブドウ糖や果糖が多いです。
対して人工甘味料は身体に吸収されることがありません。
その為、一般的なジュースを飲むよりは、人工甘味料が使用されているジュースを飲む方がカロリーや糖質を抑えることはできます。
人工甘味料は脳を錯覚させ、太りやすい身体にする。
人間の脳は糖質が大好きで、甘味に依存するという性質があります。
血糖が下がりエネルギー不足の時、糖質を吸収することで脳は満足します。
しかし、人工甘味料は身体に吸収されることがありません、
すると、甘いものを摂っているのに糖質が吸収されないという事で脳が錯覚を起こします。
その結果、身体が甘いものを欲し糖類を吸収しやすい状態になります。
さらに食欲も増してしまうという太りやすい原因になります。
人工甘味料は上手く取り入れることでダイエットに有効に
人工甘味料を使用したゼロカロリー商品についてまとめると、
▽メリット
・摂取カロリー、糖質が減る。
・血糖値が上がらない。
▼デメリット
・食欲が増す。
・身体が糖類に依存する。
ということです。
その為、きちんと1日の食事管理をしたうえで、1日1本程度のゼロカロリードリンクの摂取などは、ダイエットにも効果的になります。
人工甘味料は全く害が無いのか?
人工甘味料は身体に対して全く害が無いというのは言い切れません。
人工的に作り上げている物質で、脳を錯覚させる効果があり、過去にも発売禁止になったものもあります。
しかし現在、厚生労働省では科学的根拠に基づいて人工甘味料の使用を認めております。
発売元も使用料の限度をしっかり守り、商品を製造・発売しております。
まだ研究が進められている人工甘味料は不透明な部分もあります。
どうしても気になるという方は、自然甘味料を使用してください。
まとめ
人工甘味料は血糖値を上げることはありませんが、脳や身体が甘味に依存してしまう可能性はあります。
また脳が麻痺することで食欲が増し、食べ過ぎの原因にもなります。
人工甘味料は身体に影響はないとされていますが、リスクもありますので、摂り過ぎには注意しましょう。