大幅なダイエット効果があるとして話題となった「脂質制限ダイエット」

脂質制限ダイエットでは、食事量を減らすことなく痩せられるといわれています。

食べるのが好きな方には嬉しいダイエット方法ですよね!

しかし、脂質制限の適切な量を知らないと、健康や美容に悪影響を及ぼす場合もあります。

脂質制限でキレイに痩せるためのやり方、おすすめの食材や食事のポイントを管理栄養士がご紹介します。

脂質制限ダイエットとは?効率よくカロリーを抑えるダイエット

脂質制限ダイエットとは、その名の通り脂質の量を制限するダイエット方法です。

脂質の量を制限することによって、大幅なカロリーカットが望めます。

脂質以外の栄養素については制限する必要がないため、食べる量を変えなくても摂取するカロリーの総量を減らすことができる、という理想のダイエットが実現するのです。

私たちの身体のエネルギー源となる栄養素は、炭水化物、タンパク質、脂質の「三大栄養素」です。

三大栄養素カロリー
炭水化物4kcal/g
タンパク質4kcal/g
脂質9kcal/g

その中でも脂質はカロリーが高く、炭水化物タンパク質は1gあたり4kcalであるのに対し、脂質は1gあたり9kcalです。

そのため、脂質を制限することで摂取カロリーを効率よく抑えることができるのです。

脂質制限ダイエットのメリット

脂質制限で痩せることで、大きく2つのメリットがあります。

食事量を減らさなくて良い

脂質制限では、脂質を制限すれば食事量を減らす必要はありません。

脂質を減らす代わりに、タンパク質を多く含む食品や野菜、きのこ、海藻類を食べます。

食事量を減らす必要がないため、食べるのが好きな方にもおすすめのダイエット方法です。

ストレスが少なく継続しやすいため、ダイエット成功に繋がりやすいのです。

代謝が落ちないため、痩せやすい身体づくりにつながる

脂質制限では、摂取するエネルギーやタンパク質の量は制限しません。

脂質だけでなく炭水化物やタンパク質などエネルギー源となる栄養素をすべて制限してしまうと、摂取カロリーが極端に減り、生きるために消費エネルギーを減らそうとして身体が省エネモードになってしまいます。

また、エネルギーやタンパク質が不足すると筋肉を維持できず、さらに代謝が落ちて痩せにくい身体になってしまうのです。

脂質制限ダイエットでは炭水化物やタンパク質を十分に摂取し、脂質以外の栄養素から必要なエネルギーを確保するため、代謝を維持して痩せやすい身体づくりにつながるのです。

脂質制限ダイエットのやり方は?1日の脂質量の目安

それでは、具体的に脂質制限ダイエットのやり方をみていきましょう。

1日に摂取する脂質はどれくらい?PFCバランスでみる脂質量の目安

栄養バランスの指標のひとつに「PFCバランス」というものがあります。

これは、1日の摂取エネルギーに対する炭水化物タンパク質脂質のエネルギーの割合を表したものです。

ダイエットをするうえで理想とされるPFCバランスは、タンパク質(P):脂質(F):炭水化物(C)=4:2:4とされています。

例えば1日に1600kcalを摂取する場合、脂質はその20%にあたる320kcal分、つまり約35gが1日に摂取する脂質量の目安となります。

ご自分の体型にあった栄養素量が知りたい方は、以下の計算機を利用してみてくださいね。

余分な脂質をカット&食べる量は減らさず満足感アップ!

代謝落とさないためには、カットした脂質の代わりにタンパク質が豊富な食品や、野菜やきのこ、海藻類を積極的に摂るのがおすすめです。

タンパク質豊富な食品は筋肉のもととなり、代謝の維持に大切な役割を果たします。

お肉やお魚、卵、大豆製品をバランス良く食べるのがおすすめです。

ビタミンミネラル、食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類は、糖質や脂質の代謝をスムーズにし、便秘解消、美肌の維持に役立ちます。

低カロリーでボリュームがあり、満足感のアップにも繋がります。

脂質制限の食事の4つのポイント:満腹なのに低カロリーを実現!

脂質制限ダイエットの食事を考える上で、上手に脂質をカットするための4つのポイントがあります。

このポイントさえ押さえていれば、手間なく簡単に脂質を抑えることができます。

1.お肉は脂質の少ない部位を選ぶ

脂質制限中にもタンパク質を摂取することが大切です。お肉やお魚、卵、大豆製品をバランス良く食べるのが理想ですが、特にお肉は部位によって脂質の量に大きな差があります。

鶏肉の種類100g当たり脂質量
鶏もも肉(皮付き)14.2g
鶏むね肉(皮なし)1.9g

例えば、可食部100gあたりに含まれる脂質は、鶏もも肉(皮付き)では14.2g、鶏むね肉(皮なし)では1.9gと、12.3gもの差があります。

そのため同じ鶏肉でも、もも肉よりも胸肉やささみを選び、調理するときはなるべく皮を取り除きましょう。

豚肉や牛肉であれば、バラ肉やロース肉よりもヒレ肉やもも肉がおすすめです。

2.低脂肪無脂肪の食品を選ぶ

お肉以外でも、意外と多くの脂質が含まれている食品があります。

例えば、ヘルシーなイメージの強いヨーグルトには100gあたり3.0gの脂質が含まれています。

普通牛乳にも、100gあたり約3.5~4.0gの脂質が含まれています。

毎日食べる場合はチリも積もって相当量の脂質を摂取することになりますから、ヨーグルトや牛乳は低脂肪無脂肪のものを選ぶと良いでしょう。

また、チーズの場合もカッテージチーズなら低脂質です。

チーズを使った食べごたえのある料理を食べたいときは、カッテージチーズを選んでみてはいかがでしょうか?

3.ドレッシングやマヨネーズはノンオイル脂質カットのものを選ぶ

メインの食材の脂質の量には注意していても、意外と見落としやすいのが調味料の脂質です。

種類や商品にもよりますが、ドレッシングは約10~50%、マヨネーズは約70%が脂質で構成されています。

いくら食材の脂質をカットしても、ドレッシングやマヨネーズでたっぷりの脂質を摂ってしまっては本末転倒です。

ドレッシング類を使うのであれば、ノンオイルや脂質カットのものを選びましょう。

4.調理方法を変えて調理油をカット

調理方法によっても、脂質の量は大きく変化します。

当然ですが揚げ物は油をたっぷり使い、フライや天ぷらのように衣がつけばさらに油を吸収します。

炒めものも、料理によってはたっぷりの油を使用しています。

調理方法の違いによる油をカットするためには、揚げ物よりも炒め物、炒め物よりも煮物や蒸し物にするのがおすすめです。

以上が脂質制限をするうえでの食事のポイントです。

このポイントを踏まえたおすすめレシピは、こちらの記事でご紹介しています。

合わせてご覧ください。

コンビニで賢く手軽に脂質制限

脂質制限をするうえでの食事のポイントをご紹介しましたが、毎日の家事や仕事に追われて「自炊する時間がない!」という方もいらっしゃるかもしれません。

そんなときは、コンビニを利用して賢く手軽に脂質制限をしてみましょう。

コンビニで買える商品の中には、脂質制限に役立つものがたくさん置いてあります。

その中でも特におすすめの商品が、次の5つです。

  • サラダチキン
  • ちくわ
  • ゆで卵、煮玉子
  • 焼き魚
  • 豆腐

どれもコンビニで手軽に買うことができる低脂質&高タンパクな食品です。

コンビニで買って開封するだけで食べられますから、時間がない方や自炊が苦手な方にもおすすめです。

また、サラダチキンは大手コンビニ各社から様々なフレーバーの商品が登場しています。

食べ比べたり好みや気分で味を変えることで、楽しく脂質制限を継続できそうですね!

脂質制限でキレイに痩せるための注意点

この脂質制限ダイエットで健康的にキレイに痩せるためには、2つの注意点があります。

健康や美容を損なわないために、次のポイントを意識して脂質制限ダイエットを実践しましょう。

1.過度の脂質制限はしない

「脂質制限」とはいえ、過度の脂質制限は体調不良やトラブルの原因となります。

脂質は私たちの身体にとって必要な栄養素のひとつで、肌や髪の毛の潤いをキープしたり、身体の機能を保つためのホルモンなどの原料としても重要です。

そのため、脂質を過度に制限してしまうと身体に必要な量が不足し、肌や髪の毛がパサパサになったり、ホルモンバランスが崩れて肌トラブルや食欲の増加、女性の場合は生理前後の体調不良に繋がったりする可能性もあります。

脂質制限でキレイに痩せるためには、必要最低限の脂質はしっかり摂って、余分な脂質をカットすることが重要です。

先ほどご紹介したPFCバランスを参考に、自分に必要な脂質の量を確認しておきましょう。

2.食事量を増やさない

脂質を制限しているからといって、食事全体の量を増やすのはNGです。

食べる量が増えると、当然摂取カロリーも増えてしまいます。

低カロリーの食品だとしても食べ過ぎはカロリーオーバーの原因になりますし、胃の容量が大きくなって少ない量で満足できなくなったり、胃腸にも負担がかかったりします。

脂質制限をしつつも食事全体のバランスを意識し、腹八分目を目安に適切な食事量を維持しましょう。

まとめ

大幅なダイエットに成功するといわれている「脂質制限ダイエット」についてご紹介しました。

脂質制限ダイエットでは、摂取する脂質の量を制限することで、全体の食事量や摂取エネルギーを厳しく制限することなく痩せられるダイエット方法です。

ちょっとした工夫やコンビニを利用することで、手間なく簡単に脂質をカットすることができます。

とはいえ、極端に脂質を制限すると健康美容に悪影響を及ぼすこともあるため、適切な脂質量に制限することがポイントです。

ご自分のライフスタイルに合わせて、無理のない形で脂質制限を実践しましょう!

<参考>

日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年