最近テレビ番組や様々なメディアで話題となった「お味噌汁ダイエット」。
お味噌汁は和食の定番であり、日本人にとっては馴染み深い料理ですよね。
そのお味噌汁を飲むことで、手軽に痩せることができるというのです。
お味噌汁を飲むだけで本当に痩せることができるのでしょうか?
そこで今回は、
- お味噌汁ダイエットの簡単なやり方
- お味噌汁ダイエットで期待できる嬉しい効果
- お味噌汁ダイエットで効率よく痩せるためのポイント
- お味噌汁ダイエットにおすすめのお味噌汁レシピ
以上の4点を中心に、管理栄養士がご紹介します。
お味噌汁でダイエットってできるの?
「お味噌汁ダイエット」とは、最近テレビなどで話題となったダイエット方法です。
お味噌汁を毎日の食事に取り入れるだけで、ダイエット効果が期待できるというのです。
お味噌汁を飲むのは1日1回でOKです。
塩分も多いので、飲み過ぎはかえってむくみなどの原因にもなります。
お味噌汁の他の食事は、基本的には変える必要はありません。
厳しい食事制限がないため、食べるのが好きなダイエッターには嬉しいダイエット方法ですね。
お味噌汁のダイエット効果は?3つの効果を栄養士が解説
お味噌汁ダイエットでは、ダイエット効果に加え健康や美容に嬉しい効果が期待できます。
その効果について、順にご紹介します。
味噌汁ダイエットの効果1:代謝アップ&食欲抑制
温かいお味噌汁を飲むことで、内臓を温めて代謝をアップし、自然と食欲を抑える効果が期待できます。
栄養を豊富に摂れるうえにストレスなく食事量を減らすことができるため、ダイエットを効率よくすすめることができます。
味噌汁ダイエットの効果2:腸内環境が整う
発酵食品である味噌には乳酸菌が豊富に含まれています。
そのため、腸内の善玉菌の割合が増加し、腸内環境を整える効果が期待できます。
腸内環境が整うことで、便秘解消や肌トラブルの予防にも繋がります。
味噌汁ダイエットの効果3:血糖値の急上昇を抑える
味噌にはメラノイジンという成分が含まれており、血糖値の急上昇を抑えてくれる効果が期待できます。
また、お味噌汁に野菜やきのこ・海藻といった具材を加えれば、食物繊維の働きでさらにその効果が高まると期待できます。
血糖値の急上昇を抑えることでインスリンの分泌も穏やかになり、糖が体脂肪として蓄積されにくくなります。
また、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防にも役立ちます。
お味噌汁ダイエットのやり方
お味噌汁ダイエットのやり方を簡単に解説します。
大前提ですが摂取カロリーが消費カロリーを上回っていたら、脂肪量を減らす事は不可能です。 そのポイントはしっかりおさえましょう。
お味噌汁を毎日の食事に取り入れる
まずやり方の前提として、お味噌汁を毎日の食事に取り入れましょう。
味噌のような発酵食品はお腹の調子を整える作用があります。
便秘の状態ではダイエットはうまくいきにくいです。
腸内環境を整えてあげることによって、ダイエットの効果が促進されます。ですので、毎日お味噌汁を飲むように済しましょう。
具材にバリエーションを
お味噌汁は様々な具材との相性が良いです。海藻や野菜など取り入れて複合的な栄養素を摂取しましょう。
ダイエットで栄養不足は厳禁です。
毎日同じ具材などだと、栄養が偏ってしまうので、具材は毎食変えてあげるようにを心がけましょう。
不必要なカロリーは取らない
当たり前ですが、たとえお味噌汁を毎日飲んでも、好き勝手に食べていたら脂肪量のコントロールは難しいです。
お菓子、ジュースはほぼ栄養素がなく、不必要なカロリー摂取になります。
お味噌汁を食べつつ、栄養があるご飯を食べて、不必要な物は摂取しないことが大切です。
味噌汁ダイエットで効率よく痩せる5つのポイント
お味噌汁を飲むことで、ダイエット効果をはじめ美容や健康に嬉しい様々な効果が期待できることがわかりました。
ここからは、お味噌汁の効果をより引き出して効率よく痩せるためのポイントをご紹介します。
ポイント1:お味噌汁を飲むタイミングを最初にする
お味噌汁は、なるべく食事の最初に口にするようにしましょう。
先に温かい水分を摂取することで食欲を抑制することに繋がります。
また、お味噌汁に食物繊維の多い具材を入れておけば、そのあとに食べる主食やおかずに含まれる糖質・脂質の吸収を穏やかにしてくれます。
また、お味噌汁を1日の中でいつ食べるのかも大切です。
朝にお味噌汁を取り入れる場合は、内臓を温めて代謝アップの効果が期待できます。
1日の始まりに代謝を上げることで、ダイエットにとってより良いコンディションで1日を過ごすことができます。
また、味噌に含まれているトリプトファンは摂取してから14~16時間程度かけてメラトニンへと変換されるため、朝に摂ることで夜の睡眠の質を高めてくれます。
夜にお味噌汁を取り入れる場合は、満腹感がアップし夕食の食べ過ぎを防いでくれます。
夜は活動量が少ないため、摂取したエネルギーが多すぎると消費しきれないまま寝ることになり、余分なエネルギーが体脂肪として蓄積されやすくなります。
そのため、夕食の食べ過ぎを防ぐことで効率の良いダイエットに繋がるのです。
ライフスタイルは人それぞれですから、ご自分の生活の中で取り入れやすいタイミングで実践してくださいね。
ポイント2:赤味噌、白味噌それぞれの効果を理解して食べる
お味噌汁に使う味噌の種類によっても、美容や健康にとって嬉しい様々な効果が期待できます。
赤味噌にはメラノイジンが豊富に含まれています。これは赤味噌特有の濃い色をつくり出している成分で、強い抗酸化作用や血糖値の急上昇を抑えてくれる効果が期待できると言われています。
白味噌には乳酸菌が豊富で腸内環境を整えてくれるほか、GABAと呼ばれるアミノ酸も豊富に含まれており、これがストレス軽減に役立つと言われています。
味噌の種類を変えたり混ぜたりして、様々な効果や味わいを楽しみながら、飽きずにお味噌汁を継続できると良いですね。
ポイント3:お味噌汁の具材は低カロリーなものをたくさん入れて満腹感を!
お味噌汁の具材として食物繊維の豊富な野菜やきのこ類・海藻類をたくさん入れることで、より満腹感の高い一品に仕上がります。
低カロリーで腹持ちの良いこんにゃくや、低カロリー高タンパクな豆腐もおすすめです。
また、血液をつくるのに欠かせない鉄や葉酸、血圧・血糖値の改善に役立つDHAやEPAといった良質な脂質など、女性に不足しがちな栄養素を豊富に含む食材を取り入れるのも良いですね。
鉄が豊富な食材としては、あさりの水煮缶・干しエビ・卵・生揚げといったタンパク質食品や、小松菜・ほうれん草・大根の葉といった野菜類があります。
葉酸が豊富な食材には、あさつきや春菊・ほうれん草・小松菜・オクラといった野菜があります。
また、DHA・EPAはサバやアジ・イワシなどの青魚に豊富に含まれているほか、うなぎや穴子・鮭にも比較的多く含まれています。
ポイント4:できるだけ手作りのお味噌汁を飲む
どうしても時間がないときなどはインスタントのお味噌汁で代用することも可能ですが、基本は手作りのお味噌汁を飲むようにしましょう。
インスタントのお味噌汁は手軽で便利ですが、具材が少なく満腹感を感じにくいうえに、塩分が高いものが多くむくみの原因になってしまいます。
手作りであればヘルシーな具材をたっぷり入れることができ、塩分の量も調整できます。
このあとご紹介する基本の味噌を作り置きしておけば、時間のないときでも手軽にお味噌汁を作ることができるためおすすめです。
ポイント5:お味噌汁以外のメニューを食べ過ぎない
お味噌汁でダイエット効果が期待できるとはいえ、「お味噌汁を飲んでさえいれば何をどれだけ食べても痩せられる」というわけではありません。
この世に万能な食材・料理はありませんから、あくまでもそれぞれの食材・料理の良さを生かして上手に取り入れることが大切です。
お味噌汁を取り入れることを基本に、その他のおかずや主食を食べ過ぎないように注意しましょう。
「これは食べてはいけない」というような制限はありませんが、一口ずつよく噛んで時間をかけて食べ、しっかりと満腹感を感じることが大切です。
腹八分目を基本にバランスの良い食事を意識してください。
味噌汁ダイエットのおすすめレシピ
それでは、お味噌汁ダイエットにおすすめの簡単レシピをご紹介します。
缶詰を使った手軽なレシピで、栄養豊富でおいしい1杯をいただきましょう!
「長生き味噌汁」の基本の味噌レシピ
(画像引用:https://kumiko-jp.com/archives/172811.html?amp=1)
まずは、テレビ番組や様々なメディアで話題となった「長生き味噌汁」の基本の味噌レシピをご紹介します。
玉ねぎに含まれるアリシンやリンゴ酢に含まれるポリフェノールや酢酸の働きにより、血液サラサラ効果や血圧の正常化・内臓脂肪を減らす効果などが期待できます。
この味噌を基本に、様々なお味噌汁にアレンジして毎日の食事に取り入れてみましょう。
<材料(10~12食分)>
- 赤味噌 80g
- 白味噌 80g
- 玉ねぎ 1個(150g)
- リンゴ酢 大さじ1
<作り方>
- 玉ねぎをすりおろす。
- すべての材料を混ぜ合わせる。
たったの2ステップで完成です。
1食分ごとに製氷皿やラップで分けて冷凍しておくと、お湯に溶かすだけで簡単にお味噌汁を作ることができますよ。
簡単アレンジ!サバ缶味噌汁(1人前:119kcal)
(画像引用:https://dashi-asobi.com/misosoup/todays-miso-soup-5/)
<材料(4人分)>
- サバ缶 1缶
- 長ネギ 100g
- しめじ 50g
- 水 600ml
- 味噌 大さじ3
<作り方>
- 長ネギを食べやすい大きさにカットし、しめじを小房に分ける。
- 鍋にサバ缶(汁ごと)・長ネギ・しめじ・水を入れ煮立たせる。
- 具材に火が通ったら火力を弱め、味噌を溶く。
血液サラサラ効果が期待できるDHA・EPAが豊富なサバ缶と、同じく血液サラサラ効果が期待できるアリシンが豊富な長ネギをたっぷり使用しています。
さらに食物繊維が豊富なしめじでボリュームアップしており、満腹感の高い1杯です。
鉄&葉酸たっぷり!女性に嬉しい味噌汁(1人前:63kcal)
(画像引用:https://community.wakodo.co.jp/community/recipe/premama/detail.psp.html?rno=0000000315)
<材料(4人分)>
- あさり水煮缶 1缶
- 小松菜 80g
- 水 600ml
- 味噌 大さじ3
<作り方>
- 小松菜を3~4cm幅に切る。
- 鍋にあさり水煮缶(汁ごと)・小松菜・水を入れ煮立たせる。
- 具材に火が通ったら火力を弱め、味噌を溶く。
鉄を豊富に含むあさりの水煮缶と、鉄と葉酸が豊富な小松菜を使ったお味噌汁です。
貧血予防に効果的で、女性におすすめの1杯です。
あさりは、水煮缶ではなく生のものを使用してもOKです。
まとめ
お味噌汁を毎日の食事に取り入れるだけでダイエット効果が期待できるという「味噌汁ダイエット」。
お味噌汁を飲むことで、ダイエットをはじめ美容や健康にも嬉しいメリットがあります。
お味噌汁ダイエットで効率よく痩せるためには、いくつかのポイントがありました。
今回ご紹介したポイントや缶詰を使ったおすすめレシピを参考に、ご自分のライフスタイルに合わせてお味噌汁を取り入れてください。
お味噌汁ダイエットで、おいしく健康的にダイエットを成功させましょう!
<参考>
・「健康食品」の安全性・有効性情報(アクセス:2020.5.6)
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
・食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl