「ダイエットといえば我慢がつきもの」というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、食べながら痩せられる「食べ合わせダイエット」をご存知でしょうか?

食べ合わせを工夫するだけで、主食やお肉、甘いものも我慢せずに食べながらダイエットができるというのです。

食べるのが好きなダイエッターにとっては嬉しい方法ですが、好きなものを我慢せずに食べながら本当に痩せることができるの?と思われるかもしれません。

そこで今回は、

  • 「食べ合わせダイエット」のやり方
  • 食べ合わせダイエットで痩せられる理由
  • 食べ合わせダイエットのおすすめの組み合わせ
  • 食べ合わせダイエットを実践するときのポイント

以上の4点について、現役の管理栄養士が詳しく解説していきます。

ダイエットの食事制限が辛い方、できるだけ我慢せずにダイエットしたい方は最後までチェックしてください。

「食べ合わせダイエット」とは?

「食べ合わせダイエット」は、一般的なダイエット方法とは違いカロリーや糖質・脂質といった特定のものを減らす方法ではありません。

身体に必要な栄養素・不足している栄養素を補ったり、身体・内臓を温めたりすることで代謝をアップし、脂肪を燃焼させるダイエット方法です。

食事を摂るとき、一品料理や特定の食品に偏った内容だと、消化・吸収や代謝をスムーズにするための栄養素が不足してしまいがちです。

そこで、食べる料理に合わせて不足している栄養素を含む食品をプラスし、食べ合わせを良くしてダイエット効果を得るのです。

食べ合わせダイエットでは、「酵素」「油」「代謝」の3つの要素が大切になってきます。

酵素を摂取することで消化・吸収を促し、体脂肪になりにくい良質な油でエネルギーを充足させることで、代謝の良い身体をつくり出します。

体質の改善をはかるため、リバウンドしにくいダイエット方法であるといえます。

食べ合わせダイエットで痩せられる3つの理由

食べ合わせダイエットがどのようなものかをご説明しましたが、本当に食べ合わせを意識するだけで痩せることができるのでしょうか?

食べ合わせダイエットで痩せられる理由を3つご紹介します。

消化・吸収をサポートして代謝がアップする!

食べ合わせダイエットでは消化・吸収に必要な栄養素を補ったり、消化酵素を含む食品を積極的に摂取したりすることで、代謝をアップし燃焼しやすい身体づくりに繋げます。

私たちが食品を摂取すると、胃や腸で消化・吸収されます。

この消化・吸収にはビタミン・ミネラルが必要不可欠です。

しかし、ビタミン・ミネラルが不足すると、摂取した栄養素がスムーズにエネルギーへ変換されず、体脂肪として蓄積しやすくなってしまいます。

食べ合わせダイエットにより代謝が良い体になると、その分1日の消費カロリー量も増えるため、脂肪燃焼しやすく、痩せやすい身体になるのです。

身体に必要な栄養素を補いデトックス

食べ合わせダイエットでは様々な食品・栄養素をまんべんなく摂りますから、必要な栄養素を補給できて身体をデトックスすることができます。

身体に必要なビタミンやミネラルなどの栄養素が不足すると、老廃物の排出がうまくいかず、代謝が悪くなったり便秘やむくみを引き起こしたりする原因になります。

デトックスすることによって便秘やむくみが解消され、その分身体がスッキリと痩せていくことが期待できるのです。

ストレスフリーで継続しやすい

食べ合わせダイエットでは、食べ合わせさえ工夫すれば特定の食品を我慢する必要がありません

つまり、ごはんやパンなどの炭水化物はもちろん、高カロリーなラーメン、ケーキやチョコレートなどの甘いものも食べてOKです。

ダイエットは継続することが大切ですから、ストレスなく実践できるのは大きなメリットですね。

食べ合わせダイエットを実践するときのポイント

食べ合わせダイエットをするときには、注意したいポイントがあります。

ポイントを押さえて、正しく食べ合わせダイエットを実践しましょう。

食べ合わせダイエットのポイント1:しっかり食べる

栄養素の過不足がないように適切な量を食べることが大切です。

食べ過ぎはカロリーオーバーに繋がりますし、食べなさ過ぎは代謝が低下して痩せにくい身体になってしまいます。

また、低カロリーなものばかりをたくさん食べるのもNGです。

量が十分でも、エネルギーや栄養素が不足していると代謝は下がってしまいますから、結果的にダイエットとしては逆効果です。

食べる量や食品のカロリーにばかりとらわれず、栄養バランスを意識して適切な量をしっかり食べるようにしましょう。

食べ合わせダイエットのポイント2:特定の食品を極端に避けない

食べ合わせダイエットをするときは、様々な食品からエネルギー・栄養素をバランス良く摂取することが大切です。

そのため、「カロリーが高いから…」「糖質・脂質が多いから…」などという理由で特定の食品を極端に避けるのはやめましょう。

もちろん、どのような食品でも食べ過ぎはNGですが、食事はPFCバランスが大切です。

タンパク質・脂質・炭水化物の割合が2:3:5になることを意識し、食べ合わせを工夫することで高カロリー・高糖質・高脂質な食品も適度に食べるようにしましょう。

ただし、ダイエット中ですから甘いお菓子やスナック菓子などの食べ過ぎには注意してくださいね。

食べ合わせダイエットでおすすめの組み合わせを具体的にご紹介!

それでは、食べ合わせダイエットでおすすめの組み合わせを具体的にご紹介します。

ダイエット中に敬遠しがちな料理も、賢く組み合わせてストレスなく楽しみましょう!

お肉+大根おろしorパイナップル

お肉はタンパク質と脂質が豊富なため、消化・吸収に時間がかかります。

そこで、消化・吸収をサポートするために、消化酵素が含まれる大根おろしやパイナップルを組み合わせるのがおすすめです。

動物性のタンパク質を摂取することで、甘いものを食べたい欲求を抑える効果があるともいわれています。

また、赤身のお肉にはL-カルニチンと呼ばれる成分が豊富で、脂肪の燃焼をサポートしてくれます。

さらに、牛肉に含まれるリノール酸は体脂肪として蓄積されにくいといわれており、ダイエット中に必要なエネルギーと脂質の摂取・満腹感のアップにもおすすめです。

ステーキやハンバーグであれば、大根おろしを使った和風ソースのメニューも定番ですよね。

また、酢豚などにパイナップルが入っているのも理にかなっているといえます。

ごはん+お酢

ごはんは主食の中でもエネルギー効率がよく、ダイエット中にはパンや麺よりもおすすめの食品です。

そんなごはんをより効果的に食べるために、お酢を組み合わせると良いでしょう。

お酢に含まれるクエン酸がエネルギー代謝を促し、脂肪燃焼や疲労回復に効果を発揮してくれます。

また、お酢は発酵食品のひとつで、腸内環境を整えてくれる働きもあります。

ごはんとお酢を組み合わせた料理としては、ちらし寿司がおすすめです。

魚やたまご、野菜など様々な食品を一緒に摂ることができ、比較的バランスを整えやすい料理です。

ちなみに、生のお魚は身体を冷やすため、温かいお味噌汁や緑茶を飲んだり、代謝アップが期待できる生姜から作られたガリなどを一緒に食べるのもおすすめですよ。

パン+野菜スープ

糖質が多いパンには、食物繊維をたっぷり含む野菜を使った温かいスープを組み合わせましょう。

身体を温めて代謝をアップし、食物繊維が血糖値の急上昇を抑えてくれます。

牛乳や豆乳を使ってタンパク質も補給すると、よりバランスが整うのでおすすめです。

また、菓子パンや惣菜パンではなく、食パンやフランスパン、バゲット、ライ麦パンといった食事パンを選ぶようにしましょう。

パスタ+チーズor乳製品

糖質・脂質が多くなりがちなパスタは、チーズや乳製品と合わせるのがおすすめです。

チーズや乳製品には糖質・脂質の代謝を促すビタミンB2が含まれており、効率よくエネルギーに変換してくれます。

濃厚でカロリーが高いからとダイエット中に敬遠されがちなカルボナーラや、チーズがたっぷりかかったミートソーススパゲッティーも良いですね。

サラダ+良質な油

健康やダイエットに良いイメージのあるサラダですが、サラダ単品では身体を冷やしやすく、代謝を下げてしまう原因になる場合もあります。

そこで、サラダには良質な油をプラスしましょう。

良質な油を含む食品としては、オリーブオイル、青魚、ナッツなどがあります。

オリーブオイルをドレッシングに使ったり、サバ缶やイワシ缶、ナッツをトッピングとしてサラダと一緒に食べたりするのがおすすめです。

ラーメン+野菜&煮玉子orチャーシュー

ラーメンは主食である麺がメインになりがちで、タンパク質やビタミン・ミネラルが不足してしまいます。

そこで、タンパク質豊富な煮玉子やチャーシュー、ビタミン・ミネラルが豊富な野菜をトッピングしてみましょう。

たまごには糖質・脂質の代謝をサポートしてくれるビタミンB2、豚肉のチャーシューには糖質の代謝をサポートしてくれるビタミンB1が豊富に含まれています。

また、野菜にも代謝を助けるビタミン・ミネラルが含まれているほか、食物繊維が糖質・脂質の吸収を穏やかにしてくれます。

甘いもの(ケーキ・チョコなど)+ホットドリンク

ダイエット中とはいえ、ときには甘いものを食べてストレスを適度に発散することも大切です。

そんなときには、少量の甘いものと一緒にホットドリンクを飲みましょう。

温かいドリンクで代謝を上げ、水分を一緒に摂ることで満腹感もアップします。

ノンシュガーのドリンクを選ぶのが基本ですが、牛乳や豆乳が入ったラテも満腹感がアップしておすすめです。

タンパク質も補うことができるため、一石二鳥といえます。

生姜やレモンを入れた温かい紅茶も良いですね。

冷たいものは胃腸を冷やし、消化吸収を妨げたり代謝を下げてしまうため、常温かホットのドリンクを選ぶようにしましょう。

まとめ

食べ合わせダイエットは、『しっかりと食事を摂りながら痩せやすい身体づくりができる方法』であることがわかりました。

特定の食品を我慢する必要がないため、ストレスなく続けられるのが嬉しいポイントです。

とはいえ、食べ過ぎでカロリーオーバーになってしまうとダイエットには逆効果ですから、食べ合わせを工夫しながら適量を意識してください。

食べ合わせダイエットを正しく実践して、ストレスなく理想の身体を目指しましょう!

<引用・参考>
「健康食品」の安全性・有効性情報 https://hfnet.nibiohn.go.jp/
食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

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