ピザにフライドポテト、・・・炭水化物×油の組み合わせって本当に美味しいですよね。

昔からの日本食から離れ、欧米の食生活が入り込んできている現代の日本人は「脂質を摂りすぎている傾向」があります。

でも、具体的に

  • どのくらいの量が摂りすぎているのか
  • 脂質摂りすぎるとどのような影響があるのか

について、ご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 脂質を摂りすぎた結果どのようなことが起こるのか
  • どのくらいの量の脂質が適切なのか

を説明していこうと思います。ぜひ、食事を考えるときの参考にしてください!

日本人は脂質を摂りすぎている

昔から穀類や海藻類、魚を食べてきた日本人ですが、食の欧米化もあって脂質の摂取量が高くなってきていることが指摘されています。

平成29年に実施された国民健康・栄養調査報告書(国民健康・栄養調査報告書HPより抜粋)の結果の一部を紹介します。

【脂質エネルギー比率の区分ごとの人数の割合】
30-35%未満・・・ 全体の20.5%
35%以上・・・全体の15.0%

上記の通り、成人全体の35.5%が脂質摂取エネルギー量において摂取基準値をオーバーしていました。日本人のおよそ3人に1人が、脂質を過剰に摂取しているということです。

脂質を摂る、と聞くと揚げ物などを思い出しやすいですが、ケーキなどの洋菓子類にも多用されています。知らず知らずのうちに食べている脂質も少なくないと思います。

脂質を摂りすぎると?肥満や生活習慣病のリスクを上げる

脂質は、炭水化物やタンパク質と並ぶ三大栄養素のひとつです。

栄養素 1gあたりのカロリー量
タンパク質4kcal
炭水化物4kcal
脂質9kcal

どれも生きていくうえで欠かせない大切な栄養素ですが、タンパク質と炭水化物が1ℊ当たり4Kcalなのに対し、脂質は1g当たり9Kcalと倍以上のエネルギーを持っています。

つまり、同じ量を食べたとき、脂質はタンパク質・炭水化物の倍以上のエネルギーを摂取していることになります。

カロリー過多はかなりの確率で肥満につながりますので、注意が必要です。

また、脂質を摂りすぎることで血液中の中性脂肪やコレステロールが上昇します。

血液中の脂質が上昇した状態が一定期間続くと、血管内に脂質の塊ができて血流を妨げていきます。

そして最終的には、動脈硬化や心筋梗塞など、死につながる怖い病気になる可能性もあるのです!

脂質は摂りすぎても不足してもダメ

「脂質を食べることで病気になってしまうのであれば、食べるのをやめよう」という考えは非常に危険なのでやめてください!

脂質は

  • エネルギー源
  • 細胞膜を構成
  • 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
  • ホルモンを作る

と、上記のような役割を担っており、身体のさまざまなところで利用されています。

また、脂質をできる限り控えようとして過度な制限を行えば、

  • 肌がカサカサする(乾燥肌になる)
  • 身体がだるくなる
  • 慢性的な不調

などが起こりやすくなります。

脂質の適量・適切な摂取を目指そう!

脂質の摂取量は、総摂取エネルギーの20-30%がベスト!

摂りすぎも不足もダメなのであれば、一体どのくらいの脂質を摂取したらいいのでしょうか?

答えは、「総摂取エネルギーの20-30%を目指す」ことです!

たとえば、一日1800Kcalを摂取している女性の方であれば、脂質は360-540Kcal分(40g~60g分)摂取するのが適切ということになります。

脂質1ℊは9Kcalなので、360-540÷9=40-60となり、一日に40-60g/日が適切脂質の摂取量ということですね。

ちなみに…自分の1日の適切な摂取カロリー量を知りたい方へ

現役パーソナルトレーナーである山岸慎が、今までのトレーニングの経験とデータを元に、計算表を作成しています。下記表で体重と体脂肪率を記入すると適切な1日のカロリー摂取量と栄養素摂取量が算出されますのでお使いください。

食品が含んでいる脂質の量を一部紹介

具体的な脂質の摂取量がわかったところで、具体的に食品中の脂質量を見ていきましょう。

食品(肉)肉に含まれる脂質量(g/100g)
牛肉もも18.7
牛肉バラ39.4
豚肉もも10.2
豚肉バラ35.4
鶏もも14.2
鶏むね5.9
ササミ1.1
食品(魚)魚に含まれる脂質量(/100g)
サーモン 16.1
ブリ 17.6
サバ 16.8
タラ 0.3

最近ではほとんどの既製食品において、裏面に栄養成分表が記載されていますので、上記表にない食品でも、栄養成分表を参考にしていただければ間違いありません。とにかく食べる物の栄養素をチェックする習慣を身に付けましょう。

脂質は質が大切!不飽和脂肪酸を食べよう

脂質と大きな括りで説明してきましたが、脂質は大きく2つの種類に区別されています。

  • 飽和脂肪酸
  • 不飽和脂肪酸

上記2種類の脂肪酸をバランス良く摂ることが大切です。

それぞれについて詳しく説明していきますね。

飽和脂肪酸について

飽和脂肪酸はお肉に多く含まれています。飽和脂肪酸の多くは血中のLDLコレステロールを上昇させるものが多いので、食べ過ぎには注意が必要です。

ただし、牛肉に多く含まれているステアリン酸は、LDLコレステロールを下げてHDLコレステロールを上げる作用があります。

不飽和脂肪酸について

不飽和脂肪酸には、

  • 一価不飽和脂肪酸のオメガ9系
  • 多価不飽和脂肪酸のオメガ6系とオメガ3系

の3種類があります。

オメガ9系脂肪酸はオリーブオイルやナッツ、アボカドなどの植物に多く含まれています。体内でもつくることができる脂肪酸で、血中のLDLコレステロールを下げる働きがあります。

一方、オメガ6系脂肪酸はコーンオイル・大豆油・ナッツに、オメガ3系脂肪酸は魚・くるみ・アマニ油などに多く含まれています。体内でつくることができないので、食事やサプリメントで摂取する必要があります。そのため必須脂肪酸とも呼ばれている大切な栄養素です。

とくにオメガ3系脂肪酸であるEPA・DHAの栄養効果は高く、血中脂質を抑えるだけでなく、脳の神経細胞のサポートとしても働いています。

脂質は摂りすぎず、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸のバランスをとる

先述していますが、脂質は身体に欠かせない栄養素です。

多価不飽和脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸のバランスが1:4になるように目指しましょう!

オメガ3脂肪酸の目安量 オメガ6脂肪酸の目安量
・成人男性→2.0-2.4g/日
・成人女性→1.6-2.0g/日
・成人男性→8-11g/日
・成人女性→7-8ℊ/日

オメガ3脂肪酸の目安量は成人男性で2.0-2.4g/日、成人女性で1.6-2.0g/日、オメガ6脂肪酸の目安量は成人男性で8-11g/日、成人女性で7-8ℊ/日です。

オメガ3系脂肪酸はアジやブリ、さばの水煮缶などが効率よく摂取できておすすめです。

オメガ3脂肪酸は、調理油などで自然と摂取できているので、意識して摂る必要はないでしょう。

【豆知識】ダイエット中にはオメガ3脂肪酸を積極的に摂るのがおすすめ!

オメガ3脂肪酸のEPAには、血液をサラサラにする効果があります。

血液の流れが改善すると身体のすみずみに酸素や栄養素が運ばれるため、エネルギー代謝が上がりやすくなります。ダイエットだけでなく、冷え性に悩んでいる方も効果を感じやすいですよ。

また、先述した通り血中脂質を抑える働きがあるため、余分な中性脂肪を蓄えずに排泄しやすくなります。中性脂肪が脂肪細胞に入り込んで肥大し、「肥満」になっていくので、オメガ3脂肪酸を食べて血中脂質をコントロールしていきましょう!

まとめ

脂質を摂りすぎるとどうなるのか、また脂質の役割や種類などについて説明してきました。

脂質は細胞膜を構成しているほか、身体のなかでさまざまな役割を担っています。摂りすぎれば肥満や生活習慣病に、不足すればお肌や体調に不調をきたしやすくなります。

脂質の摂取推奨量は総エネルギーの20-30%です。ですが、29年の厚生省が行った国民健康・栄養調査報告書には、日本人の成人の約35%が過剰に脂質を摂取していると記載されていました。

脂質の摂取量にも気をつけるべきですが、脂質の種類にも注意が必要です!できる限り不飽和脂肪酸を摂れるように意識し、魚やくるみに含まれているオメガ3脂肪酸を摂りましょう。

脂質だけでなく炭水化物やタンパク質も、適量摂取を心がけ、健康的な毎日を過ごしたいですね。